先日の日曜日に起こった「まさか」の出来事。
あまりにも驚いて、当日は混乱気味でしたが、ちょっと落ち着いたので、備忘録として追記いたします。
そもそも夏井いつきさんのライブ句会の参加は、友人がチケット(招待券)2枚をもらったので一緒にどう?と誘ってくれたのが始まりでした。
行ってみて、すごい人気で、俳句を楽しんでいる方が多いこともわかりました。
昨年だったかな?NHKのドキュメンタリー番組で夏井いつきさんを拝見しました。
実は「プレバト」という番組も見たことがなく、友人は見たことはあるけど俳句は関心がなく、2人とも夏井さんを知っている程度・・・「プレバト」って何?は、友人に教えてもらいましたよ。
俳句については、小中高の授業で作ったことがあるかも?・・・の程度なんです。
ドキュメンタリー番組の中では、各地を巡り、俳句のすそ野を広げながら、相手の心を癒すパワフルで温かい夏井さんの姿が印象に残りました。
番組の中で、ものすごい速さで俳句を選別していく様子を見ましたが、それを今回のライブで目の当たりにして、ほんとにこんな感じで選んでいくんだ!とあらためて驚きました。
この時点までは、これから自分の身に起こることをまったく想像してなかったんです。当たり前ですが。
この後スクリーンに発表された中に自分のがあったとき、目を疑ったというか、傍目には普通を装ってましたが、頭の中はパニックでしたよ。(;´Д`A ```
その顛末は自分の、そして広ブロ俳句部の皆様の記事を読んでいただければわかります。
自分の句も自分のブログで紹介してなくて・・・皆さんに大文字・色文字・太字など、様々な装飾をいただいて紹介していただきました。もう恥ずかしいやらです。
あらためまして、このような俳句です。
『よろこびの泡おし寄せる春の波』
檀上では笑いを取って終わったような気がするんですが、ここでちゃんとご説明いたしますと・・・
はい、泡はビールの泡をイメージしました。(;^_^A
お題の「乾杯!」をイメージしてみて、真っ先に「やはり乾杯といえばビールでしょ」と。
ビールと言えば泡、そこから言葉をどう持ってこようかと悩みました。
家族や友達、同僚と乾杯する光景を思い浮かべて、もちろん嬉しいとき、喜ばしいときに乾杯します。
喜びが大きければ大きいほど、大きなリアクションで乾杯するんじゃないか?
すると、グラスを合わせるとき、グラスが割れない程度ではありますが、ビールも揺れる。
揺れると泡が波立ったようになるなと。
そこで、入場の時もらった「季語集」を見て、イメージに合う季語はないかと探す。
乾杯は年中できるけど、春という言葉を季節と捉えず、人生の中で喜びに満ちた「時」になぞらえて、一覧表から見つけた季語「春の波」にかけてみたんです。
まるで波打ち際の波の泡がはじけるような、誰もが喜びの瞬間そんな鮮やかな一瞬を感じるのではないか・・・
そういう瞬間を何度も寄せては来る波のように、何度でも感じられる人生であってほしいなという願いも込めて。
これが、私の5分間の脳内でした。
ビールばかりがクローズアップされましたが、それなりにまじめに考えてはいたんですよ。
でも、まさか夏井先生のお目に留まるなんてことまでは、全然考えてなかったです!
冷静になって後から自分なりに良かった点を考察してみると、特別に奇をてらった言葉を使わなかったことかな・・・と。
季語の知識もなく、俳句の経験もなく、へんにひねってなかったのが、かえって新鮮だったのかしら?と思います。さすがド素人。
だから、拍手いただいた皆さんの脳裏に、それぞれの喜びの瞬間が思い起こされて共感していただけたのかな、な~~んて解釈いたしました。ありがとうございます。
それから、もう一つ気が付いたのは、俳句は17文字を続けて書くきまりのようです。
「5・7・5」の間を空けてはいけないということ。
そのため、私の意識では「よろこびの 泡おし寄せる 春の波」だったんです。
けれど、読み手の方は「よろこびの泡 おし寄せる春の波」と、小さく切ったのは泡のあとのように聞こえました。読み上げられて、あれっ?と思ったんですよね。
それが功を奏して、何だかかっこよく玄人っぽく聞こえたのも得した点かもしれません。
あの場で、他の句を含め、ほんとうに千人いれば千の解釈があって然りなんだということがよくわかりました。俳句ってすごいなとも思いました。
優勝記念にいただいた夏井先生サイン入りの本。
これ、毎年出されているシリーズ本なんですね!
俳人や著名人の方の俳句と一般の方の俳句・・・どれも素晴らしくて、味わい深くて、聞いたことない季語や言葉がたくさんで、とても勉強になります。
本書で「ビール」というのは6月の季語と紹介されていました。
もし泡ではなく、ビールそのものを言葉として使っていたら、春の季語とけんかしていたのかもしれません。そこは普段役に立たない妄想力に助けられた点かもしれませんね。