先日、図書館からようやく予約待ちの本(漫画)が届きました。

『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』(1) (竜田一人 講談社モーニングKC)



「1」 は第一、「F」は福島。
この漫画は、2012年初夏から、東京電力福島第一原子力発電所の作業員として実際に働いてきた竜田さんが、現場で体験したことを描いた作品です。

東電や政府の説明、マスコミの報道など、どこまでが本当でどこからが真実でないのか、今どんな状況なのか・・・私たちが知り得る情報はほんとうに限られています。
原発賛成とか反対とか言う以前の「ありのまま」の「いちえふ」の現状・・・作者はどちら側にも立たず、「見てきたこと」をストレートに伝えようとしています。
冗談交じりの会話や食事をしている様子も含め、漫画らしい描写や視点で、現場の覚悟と真実が描かれています。

作者のプロフィールによると、「職を転々としながら売れない漫画家としても活動。震災後、当時働いていた会社を辞し、被災地のためになる仕事に就くことを決意。(中略)半年ほど働いたところで、会社の定める年間被曝限度量に達したため」自宅に戻った・・・とあります。(売れっ子漫画家であったなら、この作品は生まれていなかったということになりますか・・・)
重装備でも半年で被曝限度量に達するという過酷な現場なんですよね。


あれから5年。
今このときも現場では過酷な状況の中、休みなくひたすら働く人たちがいるんだということは間違いなくて、目の前にある現実に立ち向かっている現場と作業員がいること。生活があるということ。そこでしか経験できない悲哀があること・・・なども読み取れました。

被災地を思い、いろんな形で支える気構えだけは持ちつつ・・・災害のことを忘れないで寄り添いたいです。

震災の次の日が、娘の中学校の卒業式でした。
皆、前日のショックを隠せないまま、式に臨みました。
生かされている命を大切にしよう・・・生きたくても生きられなかった方々のぶんまで頑張ろう!と全員で誓ったことを思い出します。